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2013/03/30

【バングラデシュ/コックスバザール】教訓を得たバングラ唯一の観光地


ダッカからバスで約11時間。
バングラデシュ唯一の観光地といわれている「コックスバザール」にやってきた。

「やってきた」と一言で言ってもこの道中が大変で、
5秒に1回はクラクションを鳴らさなくては気がすまないスピード狂運転手のおかげで、
寝ることはおろか、終始、体に力が入りっぱなしだった。

目の前にある車と止まることが大嫌いで、
逆走も一向に辞さず、反対車線の車が来ても決してスピードをゆるめない…、
ルールなしの暴走運転にはある程度慣れたつもりでいたけれど、この運転手は本当にやばかった。
スピードにのっているときの顔が、完全に『シャイニング』のジャック・ニコルソン。
(それはそれで、その顔を覗き見るのがやみつきになる)
あれは完全に乗客を殺しにきていたと思う…。気をつけよう、バス移動。


さてコックスバザールだが、最大の売りは世界最長と言われている(本当か?)海岸らしい。
ベンガル湾に沈む夕日が美しく、ベンガル人たちのハネムーン先として人気だとか。
実際、ダッカでも「コックスバザールには行ったか?あそこはいいぞ」とニヤリとするおじさんらによく出会った。

夕方の海岸。特に泳ぐ習慣はないらしく、みんなブラブラしている。

貝殻で作った土産物などがずらっと並んでいる。

もうひとつの見所?「アガメダ寺院」。「ブッタの写真を撮れ」など言われ、心休まらぬ見学だった。


バスで寝られなかったので、ホテルで伸び伸び寝られる喜びを噛み締め床につくと、
「なんかかゆい!うー、顔!手!足!」と蚊攻めにあうことに。
しかし、隣では旦那が静かに寝ている。気のせいかもしれないとしばらく我慢していたが、
「もう限界だー」と電気をつけると、おでこを8ヶ所くらい刺された旦那が目を覚ました。辛抱強いな!

この経験を機に、我々は「蚊取線香」と「殺虫剤」を手に入れた。
気をつけよう、虫刺され。


観光地とはいえ、実はさほど見所はないので、コックスバザールでのご飯なぞ。

ちょっと豪華にミックスベジタブルのポッタ。
高菜みたいのや、ザーサイみたいのや、ゴマの葉をぬらして絞ったみたいなの。

左奥:トマトポッタ、右:プラウンカレー、手前:チキントルカリ

シーフードが新鮮ということでお勧めの魚のフライ。
やや揚げすぎ感はあるが、シンプルでおいしかった。

お気に入りのデザート「ドイ」。ヨーグルトにさわやかな生クリームを混ぜた感じ。


プレーンライス2人前は、かなりの大盛り。

締めは、甘くて熱いチャイがお決まりである。1杯6TK(7円)


宿情報1

HILTON TOWER LTD.
Block-B,Plot#25,Kalatoli Road,Cox's Bazar.
TEL:0341-52504-5

・ダブル、ACなし、ファンあり、テレビあり、水シャワー 800TK(約960円)
 ※ACもあるが高かったのでACなしにした
・新しいホテルということで一見きれいだが、夜中とにかく蚊が多い。40匹以上。
・ゴキブリ1匹発生
・部屋はかなり広い
・「クレヨンしんちゃん」がエンドレスで流れるチャンネルがあり楽しい

宿情報2

Regal Place
Plot#48,Block#B,Shaikot R/A,Kolatoli,Cox's Bazar.

・ダブル、ACあり、ファンあり、テレビあり、水シャワー 1,000TK(約1,200円)
・「宿情報1」に懲りて移動した宿。すぐ近くにあり、こちらはかなり快適。
・蚊取線香もたいた上で蚊おらず、安心
・フロントのおじさんたちもにこやか


2013/03/27

【バングラデシュ/ダッカ2】撮れ撮れおじさんたちと、オールドダッカを歩く


外へ出る前に気合が必要な街、ダッカに滞在している。

うち2日は国の祭日(独立記念日)のため、ほとんどの店がシャッターを下ろし、行き交う車の量が少なかった。
何とかダッカにいられたのもそのおかげだと思う。
(この日は祭日だったが、この後「ハルタル」と呼ばれる政治的ゼネストが度々発生し、
街の機能が停止。何度も足止めをくらった)


暑さのせいか街のせいか、外歩きは3時間が限界。
出かけてはホテルに戻って眠り(なぜか本当に寝てしまう。それだけ疲れているということか?)、
また出かける、を繰り返した。
2リットルの水が次々と空き、すぐに汗へと消えてしまう。

街を歩いていると「ハワユー」「ユアカントリー?」はもはや常套句。
それを知ってどうするんだ、とつっこみつつ「ユアネーム?」に友紀子と答えると、
「べりべりサンキュー」といって満足気にどこかへ帰っていく。
なんだかよくわからなすぎて笑ってしまう。


前の日が嘘のように閑散とした道路


トルカリ(汁気のあるおかず。ほぼカレー)。
なぜかこの後、頼んでいないトルカリが計8皿に目玉焼きが机に並んだ。店員は満面の笑み。
特大サービスをしてくれたようだ。なんと二人で50タカ(約60円)

無邪気な子供たち


ヒンドゥー、イスラムの人々が多く暮らすオールドダッカ。

またスターになっている夫。

ショドル・ガット。船着場。大小いくつもの船が行き来している。入場料1人4タカ。
この船で20~30分のクルーズ(?)ができるらしい。

勝手にガイドをするおじさんと。肩を組めと、ポーズを強要される。

日本でビジネスをしていたというスイカ売りのおじさんと。
歌舞伎町に「アイチャン」がいると教えられる。スイカも一玉もらう。

「俺を撮れ」という市場のおじさん1

その2

その3

その4。みな液晶を見せると自らの姿に大爆笑して満足している。
なんなんだ、その心理。
この後も次々と「撮れ撮れおじさん」が出てくるので、そこそこで引き上げる。

2013/03/25

【バングラデシュ/ダッカ】カオスすぎて鼻血ブーだよ、首都ダッカ


昆明から2時間、バングラデシュの首都ダッカへやってきた。
この旅はじまって以来初めての空路。
いままでは苦労しながら何十時間もかけて移動してきたが、
今回はたったの2時間で千キロ以上離れた違う国まできてしまった。
さらに時差のため、腕時計の時間でいうと「たったの15分」の移動となった。

バングラデシュ入国にはビザが必要だが、「空港で取れるらしい」という不確かな情報だけを頼りに出国。
ドキドキしながらイミグレに行くと…
「ジャパンか。アリガトウゴザイマス。何日いたい?1ヶ月か、わかった」
と、いとも簡単にビザが出だ。さらに日本人は無料だという(中国人はお金を払っていたようだ)。

この後も、バングラデシュでは「ライク ジャパン」とよく聞いた。
日本製の車、船、エンジン、援助など、私が知らないところで日本を知り、
そして旅行者である私たちにも親切にしてくれる。
私もこの旅の中で何かできないだろうか、そう思わせるやさしさがあった。

空港を一歩出るとそこはもう文字通りの別世界。
まず空気が違う。そして、顔が濃い。

なぜか空港の外には人が溢れている。何もしていない人多し。


ダッカの中心地へ行くため「コムラプール駅」まで列車で移動を試みる(35タカ・40分)。
人に教えてもらいながらなんとか切符を買ってホームへ出ると、人々の好奇の視線がビシビシ飛んでくる。

近くから遠くから、遠慮がちなものから完全ガン見まで。

みんな話しかけたいのに話しかけれずにいる。
近くの人に話かけた途端、「いまだッ」とばかりに周りの人もワーッと集まってくる。
わかりやすくておもしろい。


スターになった夫。
まんざらでもない顔をしているところがにくいので、少し離れたところから写真に収めてみた。

線路を渡ったり、電車の上に乗ったり。

電車はあとどれくらいでくるのか聞くと(バングラデシュには英語が話せる人が意外といる。海外に出て働けるように勉強しているのだという)、
「さぁ、僕はいま2時間待っているよ」とのこと。「!! そーなんだ」。

幸い数十分待ったところで電車が来たが、人が溢れていてやばい。
これは無理かとひるんでいたが、さっそくの強引なほどのやさしさ
「入れ入れ、もっと奥へ、荷物はここだ、お前はどけ」と乗客らに扇動され
安定した座席まで確保できてしまった。ドノバッ(ありがとう)!


ダッカの街はうわさ通りのカオス。
人と車とリクシャと三輪オートが道に溢れ、秩序なき列の中でひたすらクラクションを鳴らしている。
熱い空気とホコリと、何か危機感を覚える悪い空気。
1時間も外にいると必ず喉と頭が痛くなる。

バングラデシュに関しては一切の情報を持っていなかったため、リクシャに乗り、
唯一「情報ノート」があると聞く「AL-RAZZAQUE HOTEL」を目指す。

体と荷物が投げ出されないよう必死になりながら、バスやトラックすれすれを走っていく。
そんな中でも車やリクシャから次々と顔が出てきて「ハロー」「ユアカントリー?」の嵐。
暑さと興奮にやられたのか鼻血まで出てくるし!!荷物から手が離せないため、鼻にテッシュをつめ鬼の形相。
さらに怪訝な視線がビシバシ飛んでくる。私の心境は「見て、これがジャパニーズスタイルの鼻血だよ!」

その日はホテルすぐ下のレストランで、チキンカレーとチキンビリアニを食べ、汗だくになりながら深く深く眠った。


ホテルの下にあった高級レストラン(?)で食べたチキンカレーとビリアニ。
とてもおいしかった。300タカ(約360円)

宿情報

AL-RAZZAQUE INTERNATIONAL HOTEL

・ノースサウスRd.沿い。1階にレストランがある4階。有名らしくリキシャに「AL-RAZZAQUE」と言えばだいたいわかる。
・ツイン:ACなし、ファン・テレビ・トイレ・水シャワーありで650tk
・いわゆる清潔ではないが寝るには十分
・虫はいなかったがトカゲがいた
・レセプションのおじさんはおそろしいほどに無愛想だが悪い人ではないと思う
 (髭おじさんとフレディーマーキュリーみたいなおじさんが交互に勤務)
・情報ノートはレセプションにあるので「見せて」と言うと、無言で何冊も出てくる
・通りに面しているのでクラクションの音は一晩中続く
・隣のパン屋でいつでも水が買えるので便利
・(これは宿情報ではないが)向かいに泊まっていたインド人が朝の4時から大声で泣きだし驚いた