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2013/05/28

【インド/ハンピ】ここはインドの天国

岩と遺跡と自然があふれるハンピ

インドを旅すると、インドが大好きになる人と大嫌いになる人がいるとよく言われる。
が、私たちの場合、我々は「LOVE!!(比較的ね、比較的)」なのにも関わらず、
終始、旦那はインドに嫌われていた…。

先刻の入院にはじまり、その後も風邪、下痢、しまいには捻挫までし、
足を引きずりながらの日々だった。
(この捻挫は長引き、1ヵ月後の現在やっと治った)
(派手に足を引きずっているので、足を怪我している物乞いは夫には無心しないのだった!)
注:私はとっても元気!あはあは。

また、ここインドで夫は実はスパイスが苦手だったことが発覚した。
(こんなに毎食、過剰なスパイスを摂取することがなかったので自覚がなかった)
カレーを口に運ぶ度、7割近くのご飯が口からポロポロと出ている様子を見て
(きたない!でもこれも自覚なし)
「これはいよいよやばいな…」と、良妻・友紀子はずいぶん思案したものであった。

そんな夫もみるみる元気になる村。
それが「ハンピ」である。



【天国な理由1】のどか

人や車、リキシャで溢れていた今までの街とは一転し、とにかくのんびりしていて癒される。
悪質な客引きも、人の命など物ともしない暴走車もいない。
タラタラと歩ける。ただそれだけで、ピリピリとしていた精神がときほぐされた。

数十分でぐるっと回れてしまうのどかな繁華街(?)。
数日の滞在で村人と顔見知りになれる。

村の中を歩くたくさんのヤギ。
朝から夜まで「メーメー」という牧歌的なサウンドに包まれる。

青空アイロン

【天国な理由2】人がやさしい

南インドの田舎で暮らす人々はみなシャイでやさしい笑顔を見せてくれる。
外国人旅行者がめずらしいらしく、握手や写真を求められることも少なくない。
英語は話せなくても「ハッピーハッピー(あなたに会えてうれしいよ)」なんて
伝えられるとホロリとしてしまう。
※ ハンピはオンシーズンには多くの欧米人旅行者で溢れるため村人の外国人相手は慣れたもの。
  ヒンドゥー教聖地のため周辺地域から多くのインド人が訪れる。

子どもたちに囲まれる夫。みんなクリクリの目でかわいい。

一度話しをした数分後、「家族を連れてきたから一緒に撮って」と言うおじさん。

遺跡そっちのけで。政治家か。

【天国な理由3】食べ物がおいしい

本当は一番最初に挙げたかった理由ですが、毎回ご飯の話ばかりで
食いしん坊と思われてはいけないと思い「理由3」としました。

欧米人に人気の観光地とあって、小さな村にも関わらず洗練されたおいしいレストランが多い。
それも、旅行者心を鷲掴みする工夫をこらしたメニューの数々が。

毎日通って食べた「シズラー」。
熱い鉄板の上にたっぷりのキャベツが敷かれ、その上にご飯とこれまたたっぷりの野菜と
ホワイトクリームととろ~りチーズ。
鉄板のジュージューいう音を聞くだけでよだれが出る。
夫の体調が回復したのも「シズラー」のおかげと言っても過言ではない。@CHILL OUT

同じくCHILL OUTで食べたパスタ。
どのパスタもとーってもおいしく、こちらも毎日食べた。

インドのフルーツはどれも安くて甘くてうまいっ!!

写真では伝わらないが“冷え冷え”のラッシー。
インドのラッシーはぬるく「冷たかったらもっとおいしいのになぁ」といつも思っていた。
その気持ちを汲んで、冷たいラッシーを出すことにしたそうだ。
これだよ、これ!インドで初めて体験した「ちょっとした工夫と気遣いメニュー」。

【天国な理由4】宿が良い

実はこれがもっとも大きな理由かもしれない。
私たちが泊まったのは、インド人の旦那さんと日本人の奥さんが経営する「カルヤン・ゲストハウス」。
それに1歳になるサイちゃん。とても素敵なご家族で、お会いできてよかった。

旦那さんがピカピカに掃除してくださった部屋はとても清潔で快適。
ホットシャワーが出る水周りもとてもきれいて、それだけでまたまた癒された。

私たちが泊まる大抵の安宿は、何かちょっと気持ち悪いのが常だ。特に水周り。
ベッドもたぶんほんのり臭いし汚いけど、気がつかないふりをして
どこででも寝られるようになっているだけ。
だから、わーっと体を伸ばせるような宿に久しぶりに泊まると、それだけで泣けるのだ。

旦那さんとの出会いからインドでの出産、生活などについて書かれたエッセイが出ています。
私の人生、アンハッピ~!? インドで結婚するなんて思ってもみなかった

散らかした部屋…。それだけ幸せだった。

【天国な理由5】ゆるい観光地

がっつり観光地は、費用が高いし疲れる…。
そんなダメダメ旅行者の私たちにとって、「これでいいのか!?」と思わせるほど
野放しで、それでいてたくさんあって、ギョっとする景色のハンピは
とても満足度の高いものであった。

村の中心にあるヒンドゥー寺院「ヴィルパークシャ寺院」。

世界遺産に登録されている村中で見られる遺構。
と、「何!?」という奇岩。

ママチャリに乗って遺跡めぐり。
後半は乗っているというより、主に自転車を担いで岩の上を移動。

疲れたら遺跡で休憩。虫と鳥が友だちです。

遺跡保護のためかつて旅行者が集まっていたメインロードは取り壊されている。
のんびりした村に劇的な変化が起こっているのだ。
次にまたハンピを訪れたときには、まったく違う場所になっているのかもしれない。

開放的な景色と、ゆっくりと流れる人々の生活。
ゆるやかで温かい時間の流れが、「ちょっと立ち止まりなさい」と肩を叩いてくれたような、
そんなのんびりとしたハンピでの1週間だった。

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