エローラの巨大石窟の次は5世紀に描かれたというアジャンタの仏教壁画を見に行った。
エローラと同じように石を掘って作った寺院。壁に残った壁画がここの見所だ |
描かれた現地人は思っている以上に黒い |
ブッダが仏像や仏画として信仰対象になったのは5世紀ぐらいのことらしい。 それ以前はストゥーパ(仏塔)があっただけだという |
このように岩山に石窟が掘られている |
東北の農民がエドはるみのモノマネをしているかのような姿。この日も気温は40℃越え |
エローラと連続で見たので、感激が薄れてしまったが、十分に太古の仏教世界を堪能できる遺跡であった。
アジャンタの遺跡を見物して、アウランガバードの街に戻ってきたのは16時過ぎ。なによりこの暑さだ。インドの街としては珍しくバーレストランがあるので、ビールと早めの夕食をとることにした。
チキンをスパイスにつけて焼いたもの。まさにインドのマサラ味。舌に刺激が走る |
チキンティッカを注文し、久しぶりのビールをのどに流し込む。炎天下を歩き続けた体に冷たい力水が心地よい。
インドでは宗教的な理由で酒はあまり良くないものとされている。ただ、インド人の90パーセント以上が酒を飲んでいるらしいが……。
周りを見わたすと、度が強く、味が悪いインド産ウイスキーやラムを水で割り、インド人がひとりでがぶ飲みしている。90ミリほどの小瓶をつまみもなしにひっかけ、まるで立ち飲み屋に来たかのようにゴクゴクと飲んで、足早に去っていく。また酔っぱらうと、携帯で誰かに電話をして大声で笑っている。日本人から見るとインドの飲酒文化は発展途上だといえよう。
そんなとき後ろに座っていたインド人に話しかけられた。
「どっから来たんだ」
「日本だ」
彼の名はパティル。ベンガロールから作物の種や苗をセールスに来たらしい。すでにビールを4、5本空けてご機嫌のようだ。オクラやキュウリが成長した写真の入った仕事のパンフレットを見せてくる。
ちなみにパティルは英語が話せないらしく、最初の会話以外はヒンドゥー語だ。しかし、酒飲みに言語は必要ない。どちらも酔っぱらっているから。
この後ベロベロになる二人(嫁は心配していたらしい) |
僕らの酒のピッチも上がり始め、差しつ差されつの宴となった。
その後も彼の家族写真を見ながら、「実は正式に結婚できていないんだ……」との相談を受けたり、「日本とインドは友好国だ」と抱きつかれたり。
ただ、パティルが酔っぱらいすぎて、何度も会計を払おうとしているのを見て、日本での自分の酔っぱらいぶりを思い出した。
あまりにパティルの握手攻撃がうっとうしくなってきたので、チェックをしようとしたら、お店の人が「あちらからいただいております」と言う。
会計は550ルピー(990円)。インド人にとってはなかなかの額だ。
僕らが帰るというと寂しそうな顔をするパティル。彼の家庭での幸せを祈って、ホテルに戻った。
宿に帰るとドラえもんがやっていた。 インドでは毎日8時間ぐらいドラえもんが流れている(内容かぶり多し) |
♫アウランガバードの酔っ払いソング
『酒よ』吉幾三
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