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2013/09/29

【ボスニア・ヘルツェゴビナ/モスタル】美しい街モスタルに残された、悲痛な内戦 銃弾跡

世界遺産 スタリ・モスト橋から眺めた美しいモスタルの街。

第二次世界大戦以後、最悪といわれる出来事がある── ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争。

旧ユーゴスラビア連邦からの独立をきっかけに、
セルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人(イスラム教徒)による民族間、宗教観のくすぶりが噴出。
民族浄化の名のもと、人民同士による殺し合い、レイプ、大量虐殺へと発展した。

私たちの泊まった宿の主人が言う「あれは一体、何のための戦争だったのだろう」。

人類は古くから争いを繰り返し、悲しい死のみをもたらす戦争からは
何も生まれないことを知っている。それでもなお争いが絶えない。

ここボスニア・ヘルツェゴビナで内戦が起きていたのは、1992年から1995年。
つい18年前のことだ。
街にはいまでもそれを生々しく伝える銃弾の跡や、廃墟が残されていた。胸が痛い。





街で多く見られた墓地。ほとんどの人が1992年から1995年に亡くなっている。

一方、スタリ・モストを中心とした旧市街は復興が進み、
強い日差しも相まって、明るく、清々しさすら感じさせる美しい街に変身している。
住民の表情も明るく、やさしい。

人間は残虐な生きものではあるが、強く、たくましく、また癒しを抱いている。
旅をしながら遭遇するちょっとした場面で、よく感じることがある。
人はいつでも強烈に共同体を求めているのに、同時に異質なものを見つけ、取り除こうともする。
『人間は、不完全だ』  ゆきこ(みつを引用)

戦後、復興された旧市街。いまや土産物屋が並ぶ美しいヨーロッパの観光地となっている。

2005年に世界遺産登録されたスタリ・モスト。
中央を流れるネレトヴァ川を挟み、東側はムスリム(イスラム教)、西側はクロアチア人(キリスト教)にわかれているのだという。

東側にはモスク、西側には教会が建つ。

スタリ・モスト橋の石畳。つるつるでかなり危険。

目の輪郭は強くっ!!

ボスニアはアイスが安くてうまい。ピスタチオアイス1つ1KB=約68円。

はいーーっ。

ボスニアヘルツィゴビナ名物のチェヴァプチチ。羊のひき肉をソーセージみたいな形にして炭火で焼いたもの。ピタパンとともに食べるとおいし~。

■ボスニア・ヘルツェゴビナ/モスタル 安宿情報

Hostel Miran
Pere Lazetica 13 (Carina) Mostar

・ダブルルーム、共用バスルームで、24ユーロ(3120円)(HostelWorldで予約)
・バスターミナルから徒歩5分。細い住宅街の道を行くため予約をするとバスターミナルまで迎えにきてくれる
・ドミトリーもあり
・キッチンあり、wifiあり、共用スペースあり
・宿オーナーはMiranは英語堪能で気さく。よくしゃべる。戦争話に興奮して、バズーカー(弾なし)をかつぎだすことも
・旧市街へも徒歩10分ほど。途中スーパーなどもあり便利な立地

2013/09/26

【クロアチア/ドブロブニク】 青い海、オレンジの屋根、『紅の豚』の舞台となった場所だが……

思い描くドブロブニクのイメージそのままの風景 

青い空に美しい海、温暖な気候とまさにリゾートの要素が揃ったクロアチア共和国のドブロブニク。

確かに旧市街の風景はキレイだが、かなり観光地化されていて、ご飯や土産物なども驚きの価格だった。楽しさもあるが、個人的には残念な街だ。クロアチアの田舎にいけば、また印象も違ったのだろう。


ミンチェタ要塞。非常に大きく、威圧感がある

旧市街入り口のピレ門。ヨーロッパから来たせいか、旧市街の印象も薄くなってしまった。同じような街を続けたのが反省点だ

水道の蛇口にされてしまった男。えずいているように見える

センスのある土産物も多い。お土産でその国の文化レベルが分かるようになってきた

貧乏旅行者には旧市街の南側をオススメしたい。この辺りは地元の人も住んでいて、生活感のあるドブロブニクを少しだけ感じることができる。


海を見下ろすカフェ。ここでビールでも飲みたいものだ

洗濯物がある風景はなぜか安心するし、こういう場所の近くには猫と地元民が集まるいい店がある

どの街でも散歩さえしていれば幸せなのだから、僕らは恵まれている

散歩だけじゃなかった。なによりご飯が大事!!

せっかく海にいるのだから、“生がき”いただいちゃいます! ちなみにイカスミリゾット、タコサラダ、生ガキ、ビールで213クーナ(3727円)

今日も自由で幸せな一日が終わる

ボスニアに向かう車窓から。もっとゆっくり田舎町を見たかった

■ドブロブニク安宿情報

名前:Apartments & rooms Stella アパートメント&ルーム ステラ(ソベ ステラ)
住所: Od Kriza 7 Dubrovnik
電話:+385 20 412 957
mail:info@apartments-stella.net

・ダブルルーム・シャワー、トイレ共同。wifiも快適。キッチンもばっちり使える。27.5ユーロ(3575円) 
・クロアチアでは民泊(民宿)のことを『ソベ』という周りにもたくさん宿があった
・バルコニー付きで、市街と海が見渡せる。部屋もきれいで、大家のおじちゃん、おばちゃんもとても優しい。夜中に着いたのにウエルカムドーナツがあった。モスタル行きのバスも予約してくれた
・全6部屋ぐらい。ホステルワールドで事前予約
・徒歩5分ほどのところに小さなスーパあり。ほかには店がない。旧市街までは徒歩15分ぐらい。旧市街の店は水すら高いので注意



■バルセロナ(スペイン)→ドブロブニク(クロアチア)飛行機(LCC)情報

エアライン/Vueling
料金/11766円
時間/19:35-21:45(約2時間)
・バルセロナ市内(パセジダグラシア)→空港はバス5.6ユーロ 頻発している
・バルセロナの空港では、LCC専用のプレハブターミナルを使用した
・このターミナルでは自ら荷物を荷物置き場まで運ぶ
・空港内で水が一番安かったのはマクドナルド
・シートは狭いが気にならなかった
・水、ビール、ご飯は機内販売
・ドブロブニク空港ー市内は35クローネ(613円)。バスは飛行機到着時しかない様子
・ATMは到着ロビーを出たところにある


2013/09/24

【スペイン/バルセロナ】スペインに学ぶ「食と人生の楽しみ方」

日本を出てから8ヶ月が経過。
(これを書いている現時点ではもうすぐ1年…、おぅ、ブログがなかなか追いつかない泣)

そろそろ過去の記憶が曖昧になってきた。
そんなとき思い出すのは、実は絶景でも歴史的建造物でもなく、「宿」と「食」だったりする。
あと「人」。街中やバスの中でたまたま居合わせた強烈なキャラクターを持つ人たちとの出会い──。

今でも2人で思い返しては笑っているが、きっともっと年をとってから
こたつで茶をすすりながらでも 同じ話をして笑うことができると思う。
それは、なかなか幸せな人生だな。と“じゎん”としている今日この頃です。

奇妙で美しいガウディの建造物が乱立するここバルセロナの街は
明るく個性的で決して忘れることはないが、「宿」と「食」によって、より鮮烈に記憶に刻まれた。

…と書きつつ、お小遣い帳をひっぺ返し、必死で過去の記憶を辿っていることは誰にも内緒です。


バルセロナでは、2軒の宿に滞在した。

1軒目は、大型ユースホステル「Sant Jordi Sagrada Familia Hostel」。※詳細下部
バルセロナ市内に何件か展開しているだけあって、設備や管理の行き届いたそれなりに居心地のよいホステルだった。

私たちは男女共同8人ドミトリーに泊まったのだが、ヨーロピアン男子は「裸」で眠ることをこのとき知った。
(5ベッド全てがそうだったからきっとそうなのだと思う)
あと他人が寝ていようがなんだろうが、常に普通の音量で話すのはなんなのだろうか。
ヒソヒソ声は、日本人特有の配慮なのかもしれない…。

そんな宿でいつも通りワインをチビチビやっていると何やら外が騒がしい。
表に出てみると、ホテル前の道路でライブが!? 音楽フェスさながら多くの人たちが集まっていた。

わぉ、すごい人、すごい音量。スペイン人の楽しむ力、半端ないっ!!

ビール会社主催のイベントだったらしく、1ユーロの生ビール(130円)が振るまわれる。
これはもう、飲まない手はない。

やはりここでも短パン女子。いーねいーね。

充実のキッチンで作ったナスとピーマンの味噌炒め。白米と一緒にいただきました。

2軒目の宿は、普通のマンションの一室をホテルとして貸し出しているアパートメントタイプ。※詳細下部
4LDK。リビングやキッチンは共用し、各4部屋に4組の宿泊客が泊まれるようになっている。

管理人は、入客時と朝食時だけやってくる。
が、昼間ホテルに戻ると誰もいないリビングで管理人が彼女を連れ込みデートをしていたりする。
それで、2人が食べていたランチをお裾分けしてもらえたりする。そんないい宿だった。

朝食付き。ハム、チーズなど豊富でうれしい。

キッチンも分譲マンションレベル。前日作ったカレーの残りをお弁当に詰めて観光へ。

すっかり板についたベンチお手軽ピクニック。

カレー弁当をうらやましそうに見る鳩。ぬれて、震えていた。

夜はおいしいタパス屋へも繰り出した。
これがまたおいしくておいしくておいしくて。つい小躍りしながらハシゴしてしまった。

もう一度行きたい「Cerveceria Catalana」。

ビール、ワインもグビグビ進む。サングリア1リットルもあっという間に飲み干す。

絶品だったマテ貝。うまぁ!!貝、サイコー!

マッシュルームってここまでおいしい食材だったんだ、と見直すことになった一品。きのこサイコー!

「小躍りしながら~」というのは比喩にあらず。フラメンコを踊りながら2軒目へ。
※夜に出かけたと書いたが、正確には15時から飲み始めたのだった。うっかり。

ぷぷ、いっぱい食べたのにまた頼んじゃった!

夫も酔っぱらって楽しそう。いやぁ、健全健全。

健全、健全。

ま、よく食べて、飲みました…。

■スペイン/バルセロナ 安宿情報

(1)
Sant Jordi Sagrada Familia Hostel
 Carrer del Freser, 5, 08026 Barcelona

・8ベッド 男女共用ドミトリーで17.9ユーロ/ベッド(Hostelworldで予約)
・鍵付きロッカーあり
・wifi全館で良好
・シャワーは複数あり比較的清潔
・広い共有スペースと、設備がしっかりしたキッチンあり






(2)
Sagrada Familia Rooms
Calle Valencia 477 Barcelona

・ツインルーム(2段ベッド)、共有バスルーム、朝食付きで44.5ユーロ(Hostelworldで予約)
 私たちの部屋は狭かったが、ほかの3部屋はもっと広く2段ベッドでもなかった。高いのかな…?
・本当に普通のマンションなのであらかじめ地図で場所を確認しておく必要あり
・事前に伝えた到着時間に管理人が来て鍵を開けてくれるので、正確な時間を伝える必要あり
 (私たちは、少し早めに行っても大丈夫だろうと思い訪ねたが誰もおらずだいぶ待つことになった)
・wifi良好
・キッチンあり。道具や調味料もおしみなく使わせてくれる
・トイレ兼バスルームは2つ。管理人により常にきれいに掃除されている
・サクラダファミリアまで徒歩3分。便利で贅沢な立地

■スペイン/バルセロナ レストラン情報

Cerveceria Catalana(セルベセリア・カタラナ)
Carrer de Mallorca, 236, 08008 Barcelona

・カサ・ミラから徒歩5分弱、Rambla de Cataluna.とMallorca との角
・時間帯によっては長蛇の列ができる超人気店らしい。私たちは15時という半端な時間に行ったのですぐ入れた
・さまざまな種類のタパスメニューあり(英語メニューあり)。作りたてが出てくる
・私たちが頼んだものは全ておいしかった!
・エビの串焼き、ナバハズ(マテ貝)、牛ヒレ肉、イカフライ、マッシュルーム、バケット、生ビール2杯、サングリア1リットルで51ユーロ/2人

2013/09/23

【スペイン/バルセロナ】 真打ち・サグラダファミリアを含む、奇才・ガウディの変な建物三昧 

木の陰からこの建物が現れると思わず足を止めてしまう
バルセロナといえば、やはりガウディの建築物が有名だ。強烈な印象の作品を見て、彼本人について調べてみるとかなりの奇人だった。

・「女性恐怖症」で「恋愛下手」だったといわれ、恋をしたことはあるが、生涯独身で通した。一生童貞だったという説もある。

・「宗教(カトリック)」に対して、若いころは批判的であった。だが、サグラダファミリアの設計に際し、悩んだ彼は40日間の断食を経て、熱心な信者に変わった。

・「死」。74歳のとき路面電車に轢かれた彼は、そのときのみすぼらしい風貌から浮浪者と間違われた。それゆえ、迅速な手当が行われなかったことにより非業の死を遂げたという。

ガウディの最高傑作・サグラダファミリアは着工から130年を経て未完成。最近の建築技術の向上、入場料の増加もあって、ついに2026年に完成予定だとか。


キリストですらこの造形。仏教徒の僕から見ても、大丈夫なのかと心配になる

メインホール。柱の先が分かれてキノコみたいになっている

柱は天井を曲線で支えていて、見飽きることがない

ステンドグラスも見事。デザインも独特だ

メインホールの横の塔にはエレベーターで昇り、階段で下りることができる

バルセロナの街並みを見下ろすと絶景なり

先ほどの全景の逆から見たサグラダファミリア。ガウディの頭の中はどうなってるんだ

これ以外にも、街の中に点在するガウディ建築を見に行ってみた。

カサ・ミラ。ぐにゃぐにゃの外観が特徴的。入場料15ユーロなので入らず

真ん中がカサ・パトリョ。いきなりディズニーみたいな建物があって驚いた。3つ並べるとよく分かる

ベランダもパンダみたいだ。ここも入場料18ユーロなので入らず

さらにはグエル公園へ。

無料なので人がいっぱい。観光客はよく分かっている

ガウディベンチでなぜか女王気分の嫁

著名なトカゲ。人が多すぎて撮りづらい
バルセロナにはもうひとつ絶対にいかなければならない場所・ピカソ美術館があった。
(エピソードはここ参照)

ヨーロッパの素晴らしい制度。日曜日は美術館無料で見れたのは幸い。長い行列だったが1時間ほど並ぶと入ることができた。


館内撮影禁止なのでピカソの肖像写真と


ピカソ美術館に並ぶ短パン、タンクトップの人々。ヨーロピアンの肌出し好みはなんなのか?

珍しくアート好きブログのようになってしまったが、もちろん夜は(というか昼から)へべれけ。バルセロナのうまいもの情報は次回へ。



■バルセロナ観光情報

・サグラダファミリア 
料金/18.75ユーロ(2438円/カード決済)
・当日券に並ぶと1時間以上かかるらしいので、ネットで予約。時間指定ができる。本当は予約票をプリントアウトした方がいいらしいが、iPhoneのPDF画面を見せるだけでいけた
・グエル公園
料金/無料
地下鉄パセジダグラシア駅近くからバス24番で30分ぐらい。地下鉄のレセップス駅からはかなり歩きそう