収容所入り口。「ARBEIT MACHT FREI」(働けば自由になる)がむなしい |
見たものすべてが重くのしかかってきて何から書けばいいのか分からない。
誰もが知っているナチスの虐殺施設・ポーランドのアウシュビッツ(ポーランド語ではオシフィエンチム)に行ってきた。
収容所内は28個の建物に分かれている。それぞれを資料館のように見学できる |
ナチスドイツはここで150万人のユダヤ人を虐殺したといわれている。その数字を聞いても、うまく想像ができない。
一つの民族が力を持ち、他民族を圧政する。この旅でもそんな現場や歴史ばかりを見てきた。
例えば、中国のチベット侵攻。また、アフリカのケニア・タンザニアで英語が通じるのは旧宗主国がイギリスだからだし、スペインなんて南米のインカ帝国をまるごと滅ぼしている。
ムスリムも侵略した先では、仏教文化の破壊がひどい。偶像崇拝を否定するために、仏像の顔を削らなくてもいいじゃないか。
現在の日本でも嫌中国・韓国の動きがあるが、かなりの部分が、政府やマスコミによる印象操作だと思う。
争いを引き起こすことによって、利するものが権力を持っている限り、民族紛争は終わらないのだろうか。
そんな馬鹿な権力者に振り回されず、自分の目で相手を見つめ、自分の考えを持つことが民衆のひとりとしてせめてはできることだと思う。
旅人は世界中の全民族から優しさを受けている。もっとみんなが旅をして、文化を知れば、世界は平和になるのかもしれない。
※
かなり話がずれてしまったが、ここアウシュビッツ収容所では、先ほど想像できないと書いた150万人が具現化する。
処刑された人々の写真。番号のほかに名前、職業などが明記されている |
靴。それぞれにどんな思いがこもっているのか |
これを見て慄然としない人はいない |
ヨーロッパ中からユダヤ人が強制的に連れてこられた。その中にはもちろん女性や子どももいた。
ヨーロッパの真ん中。ナチスはアウシュビッツの立地を理解していた |
この庭で処刑が行われた。隣の建物からは見えないように黒い板がはめられている |
大量殺戮が行われたガス室。重い雰囲気がのしかかる |
ガス室で使われた毒薬。人を殺す工場のようだ |
アウシュビッツからシャトルバスで10分ほどのところに、第二アウシュビッツと呼ばれるビルケナウがある。
敷地はこちらの方が広い。
線路が引き入れられている。ヨーロッパ各地から強制収容列車がここに着くのだ |
この3段がベッド代わり。1段に8~10人が詰め込まれていたという |
ここにもガス室があった。戦後、自由になった人たちが破壊したという |
広島の原爆ドームにある言葉を思い出す。
「安らかに眠ってください。あやまちは繰り返しませぬから」
それでも歴史を見ると、人は争い続けるのか……。
■ウィーン(オーストリア)→クラクフ(ポーランド) バス移動情報
バス会社/ユーロライン(Jordan)料金/40ユーロ(5200円)
時間/21:00発→04:00着
・ウィーンVIBバスターミナルの窓口で購入
・ウィーン側ではユーロライン、ポーランド側ではJordanという会社のようだ。Jordanで購入すると半額ぐらいなのだが、WEBからクレジットカードが通らない。将来的に通るようになれば、カード払いが得かと
http://jordan.pl/
・乗り場、ウィーンはVIBターミナル
・到着はクラクフの鉄道駅近くのバスターミナル
・朝4時ぐらいに着くので、バスターミナルのトイレ&コインロッカーで時間をつぶす。6時ぐらいには鉄道駅のマクドナルドが開いた
■クラクフ→アウシュビッツ(オシフィエンチム) バス移動情報
料金/14pln(448円)時間/10:05発→12:10着
・クラクフ駅横のバスターミナルから「オシフィエンチム博物館」行き。オシフィエンチム駅行きもあるので注意
・クラクフ帰りのバスも少ない(1時間に1本程度)ので時刻を確認した方がいい
アウシュビッツ→ビルケナウ 間は無料のシャトルバスあり。
■ポーランド/クラクフ安宿情報
名前:Hostel Giraffe ホステルジラフ住所:ul. Krowoderska 31 Krakow
電話:+48 (0)12 430 0150
mail: info@hostelgiraffe.pl
・10ベッドドミ・ホットシャワー、トイレ共同・wifiあり・キッチンは電熱タイプだが、火力ばっちり。電子レンジ、冷蔵庫もあり
・bookingでひとり35pln(1120円)で予約
・クラクフには、バー兼ホステルが多く、毎日イベント(ウォッカデーとか)などもやっている様子。ここもそうで、ドリンク1杯券をくれた。夜はそんなに盛り上がっていなかったので静か。
・クラクフ駅、バスターミナルから徒歩10分ほど
・近所はミニスーパーと酒屋しか見当たらない。
・観光の中心部まで徒歩10分ほど。そちらにレストランは多いが、少し高い。
・レセプションの人は英語が話せる。朝7時過ぎにホステルに着いたので、ドミベッド空きがなく、バーのソファーで寝させてもらった
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